花壇の管理について
校内の花壇の管理については、委員会活動で行う場合は多いものです。
しかし、児童や生徒が管理を行うことが難しいような、玄関前の大きな花壇などがある場合、用務員が行うことも多いものです。
学校の立地や規模にもよりますが、学校の正面玄関については学校の顔でもあるため、子供だけで管理を行うケースは少なく、委員会の担当教諭が指導に入り、用務員は管理計画についての助言を教員に行います。
また、花壇に関する委員会活動がない場合、花壇の管理については用務員が受け持つことになります。
花の管理経験がない場合について
学校の花壇の管理については、基本的には年間を通した計画をするものです。
なので新任時には、前任者にどのような花を植えたか聞いておくと、後で役立ちます。
ただ、用務員によっては全く花を植えてない場合もありますから、着任後に花壇の管理の必要が出た場合、その時は自分で調べる必要が出るかもしれません。
もし、花の管理が得意だったり、何らかの経験があるなら、その経験をそのまま活かせばよいでしょう。
しかし、全くの未経験だった場合、花の植え方や季節による種類、または前年度の花の管理について簡単ですが参考程度に記しておきます。
尚、花の種類については、本州から四国、九州までの平均的な地域とすることを先に断っておきます。
4月の作業
着任早々ではありますが、3月の卒業式と4月の入学式のために植えられる花としては、
- チューリップ
- パンジー
- ビオラ
- プリムラ
- ノースポール
この辺りは、学校にはよく植えられています。
その他の花もありますが、上記の花は管理の手間のも少なく、見栄えもよいのが特徴です。
そのため、学校で植えられることが多いです。
着任時期には花が咲いていると思うので、作業としては花殻を摘んだり、散水が基本となります。
5月前後の作業
プリムラやパンジー、ビオラについては引き続き、花殻摘みと追肥程度です。
ノースポールはそのままでもよいですが、樹勢によっては適度に切った方がよい時もあります。
チューリップについては花時期が終わるため、葉っぱの部分を残して茎から切り取ります。
その後、肥料を追加することで、翌年のための球根を育てます。
パンジーやビオラについては花は咲き続けますが、この頃になるとツマグロヒョウモンの幼虫などがつき始めます。
この幼虫には毒はないのですが、パンジーやビオラを食べてしまいます。
しかし、この時期になると、花の成長も強く、多少は食べられてもあまり気がつかない場合も多くあります。
どうしても虫が気になるようでしたら、事前に害虫予防として、オルトランの粒剤を散布するとよいでしょう。
また、この頃になると、夏の花の植え付けの時期にもなり、用務員の花壇の管理の仕事が一番多くなる時期でもあります。
夏の花については、夏休み期間中の教員を含めた出勤計画を参考にすると、夏休み期間中の管理がしやすくなります。
夏休み期間中は水枯れしやすいので、散水しやすい場所に植えることが一つのポイントでもあります。
花の種類としては、
- アサガオ
- ゼラニウム
- ペチュニア
などが虫もつきにくく、肥料などの追肥も春の花よりも少なくても、散水だけでもそれなりに咲き、楽に管理できます。
週に一度、薄めの液体肥料を散水時に行えば、綺麗に咲き続けます。
この時期が過ぎれば、花の管理の前半戦は終了です。
あとは、7月頃に終わるパンジーやビオラの撤去、チューリップの球根を上げる作業で1学期を終えることになるでしょう。
10月頃の作業
この頃になると、4月の頃に植えられていた花の植え付け時期になります。
基本的に花の苗えを購入し植え付けを行います。
この時に、マグアンプなどの緩効性肥料を混ぜ込むと、後の追肥が不要になり、格段に管理が楽に行えます。
上記の点さえ踏まえれば、植え方についての細かい点についてはネットで調べるれば、特に問題なく行えるでしょう。
その他
花に限らず、植物の育成や管理についての共通するポイントは土作りです。
しかし、新任当初で全く知識がない場合には、販売されている土を使用することで、かなりの失敗を防げます。
植物によっては、昨年と同じものを植えると育成しにくくなる連作障害もあります。
なので、新任時の忙しい時期に関しては、可能な限り購入した土の使用がよいでしょう。