以前、「ホームレスを一度やると就職する気が失せた」と言う話を聞いたことがあります。
その理由として、精神的な自由を一度得てしまうと、元に(サラリーマンや経営者)に戻りたいと思わなくなると言う話でした。
似たような傾向があるのは、嘱託採用の用務員の仕事もその一つです。
いつ雇い止めになるかわからない、しかも何の特技も得られない仕事にも関わらず、来年の任用更新をついついしてしまう用務員は少なくありません。
そこで今回は、余裕がある用務員である時に、次のステップに進むために必要なことについて、話を進めていきたいと思います。
任用更新をしてしまうのは居心地が良い証拠
給料が少なくても、そこで働き続ける理由としては居心地の良さです。それ自体は良いことですし、そのような生き方の方がより良い人生を歩めるでしょう。
しかしそれも、基本的に終身雇用がされる前提がある方が良いものです。
いくら居心地が良くても、来年は雇用されないリスクがあるのが嘱託用務員の実態です。
にも関わらず、継続任用をするのは居心地が良い証拠とも言えます。
もし、あなたが後数年で年金生活と言うなら問題が起こる可能性はまずありません。
しかし、あなたがまだ年金を得るのに20年以上あるなら、今一度見直すべき時期かもしれません。
ぬるま湯に浸かる時間が長い程、外に出れなくなっていく
用務員の仕事は良いものですが、それは終身雇用の場合のみです。
職場の居心地が良くても、去る日は案外早くやってきます。
また、居心地の良い職場から普通の職場に変わると、そこで働くことがより難しくなります。
年をとらば尚更です。
年をとらば尚更です。
実際、嘱託用務員を辞めてから戻ってくる出戻りも多く、結局ずっと嘱託用務員を続ける人も少なくありません。
嘱託用務員を長期間続けて得られるものは、正規職員への嫉妬と疲弊しかありません。
嘱託用務員を一つの仕事としてみた場合、次のステップに向かう準備をする一時つなぎの仕事としては経験の一つとしても最良ですが、単にそのまま嘱託用務員として終わってしまうだけでは、何のメリットもありません。
公務員の仕事は今後は縮小に向かうしかない
元々、公務員が行う仕事とは利益が出ないものです。
税収も減り、限られた予算を分け運営しているだけなので、人件費よ同じように分けられます。
今後、義務教育が公設民営化方式に移行すれば、正規職員の用務員ですら仕事が無くなるかもしれません。
そんな中で嘱託用務員にエネルギーを費やしても、将来的に恵まれる可能性はどんどん減るばかりです。
この状況で選ぶ道としては、
- 正規職員の用務員になるために公務員試験を受ける
- 他の仕事への転職準備を始める
もはや、この二つしか、突破方法はありません。
資格取得をとにかく目指す
用務員の仕事には待機時間は沢山あります。
細切れな時間ですか、この時間を有効に活用することで、かなりの資格取得のための勉強時間を捻出できます。
社会的が資格取得に挫折する最大の理由は、勉強時間が取れないことです。
用務員の仕事の場合、その気になれば待機時間も一日に二時間を超えることも少なくありません。
これだけで一ヶ月で40時間以上の学習時間も確保できます。
これに加え、夏休み期間を含まれば、もっと多くの時間が得られます。
これで最低でも年間で約500時間の待機時間ですから、仮に三年間勤務すれば約1500時間の勉強時間です。
社労士や税理士、司法書士等の学習時間の目安とほぼ同じです。
また、ワンランク下げ、行政書士や宅建、電験三種もこのくらいの学習時間があれば、一度や二度と試験を落としてもいずれ合格できる
このような勉強時間が得られることこそ、嘱託用務員の最大のメリットです。
このような勉強時間が得られることこそ、嘱託用務員の最大のメリットです。
終わりに
難易度の高い資格と言えど、努力の時間を費やせば合格する可能性は上がります。
これらの資格取得を挫折する理由の多くは、勉強時間が確保出来ないためとも言われます。
その点、用務員の仕事には見えない自由時間があります。
自由時間を有効に活用し、更なる自由を手に入れられるか否かは、あなたの心次第です。