用務員になることの利点はこのブログで度々に紹介してきた。
その中でも、一般的な勤め人よりも時間的な自由が広がることである。
用務員はほぼ定時で帰れるのは当たり前な上、細切れの待機時間も沢山ある。
年間を通し、一日中フルに働く日など殆どない。
よって、例えば資格取得を目指しているなら仕事をしながらでも勉強時間の確保がしやすかったり、また何らかの学校への通学(夜間)においても体への負担も少ないのだ。
そのように、個々が目指す方向への大きな足掛かりになるのも、用務員の仕事の魅力の一つではある。
その一方、長期的に用務員の仕事があるかと言えば未知数ののは間違えない。
たとえ正規職員の用務員になっても、今後の用務員の仕事は外注化が進み、今のよりも短時間勤務へ移行する。
その場合、所得額も抑えられ、用務員の仕事だけで生活が難しくなり、ダブルワークの必要性も出るかもしれない。
掛け持ち仕事になれば、自由時間はなくなる。
その時は、用務員の仕事にメリットはないだろう。
実際、一部の自治体(学校)では、隔日勤務や週二日の用務員制度を導入してる場合もあるので、今後はそのような流れになるかもしれない。
そのような中、今は貴重な時間が沢山あるのだが、待機時間中にマンガを読み、ゲームなどをしている用務員も少なくない。
一見、「楽勝じゃん!」とか、「税金で働くならしっかり働け!」とか様々な意見はあるとは思うが、
だが、現実問題として、
フルで働かせる必要性がない仕事
が用務員であるとも言えるのだ。
しかし今、国にそんな仕事を維持させる財力はない。
よって、用務員の仕事だけでやっていける時代は終わる。
金のかかるクビに出来ない正規の用務員から他部署に配置転換され、短時間勤務の用務員の導入が進むだろう。
前述のような用務員は、先々苦労することは、すでに目に見えているのだ。
もし、あなたが何らかの形で用務員になったら、決してそのような用務員の真似だけはしていけない。
ただ、このブログの賢明な読者には釈迦に説法だろう。
そこで今回、用務員になって時間を確保した後に、どのようなキャリアを根本的に積むことで、より安定した生き方を目指せるのかについての話となる。
では、本題に入ろう。
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今後も労働需要は減り続ける
昔に比べ、一部を除き労働需要は減っている。
様々な所で自動化が進んだからである。
そのため、一昔前の高卒の仕事にまで、大卒者が拾われている。
例外は一流大卒だけで、殆どの大企業の一流大卒だけ埋まるためだ。
もはや、一流大卒だけが大卒と言っても過言ではないだろう。
臨時用務員の世界にも大卒が入り、今や時給や日雇いも珍しくなくなった。
それが現実の社会である。
だが、今の親の世代は苦労なく就職しているので、その辺りの事情の認識をしていない(出来ない)者は少なくない。
だから子供を無駄に高学歴化させてしまい、最後は結局どこにも就職先がないなど、笑えない現実があるのだ。
就職先のない弁護士や、コンビニの数より多い歯医者を見れば、単に学校に行けば就職できる時代ではない事は一目両全である。
つまり、対策が対策になっておらず、単なる作戦ミスなのだ。
就職とは何か?
では何故、就職するのか?当たり前な話だが、自己実現ではない。
極論で言えば、生きるための手段でしかないのだ。
もし、大昔のような狩猟や農耕の時代なら、就職ではなく、狩に行くのが当然だろう。
(そもそも就職先はないが・・)
それが貨幣や分業化が進み、今(今まで)の形があるだけである。
つまり、就職の意義などその程度のものである。
逆に言える事は、ニートは親の資産で食っている場合は多いだろうが、それで生きていけるなら、あえて就職する理由はないとも言える。
そこが割り切れず、世間体を気にするようなら、それは労働マシーン養成の義務教育に問題がある(成功したとも言える)からだ。
実際、授業のカリキュラムには経営者になる手法は殆ど語られない。
戦後の教育の目的は労働者の確保に尽きる。
しかし社会のスピードが速くなった今、企業はコンパクトとなり労働者の必要性は昔ほど需要はない。
一方、未だに昔のような政策を基本とした教育から今も離れらず、結果的に仕事に就けない者を増加させた原因でもある。
時間が出来たら最初にすること
仮にあなたが何らかの形で用務員になったら、最初に勧めたい準備についてだが、資格取得でも、夜学への通学でもない。
まずは今の社会の仕組みを学ぶことである。
それをしないと、努力が無駄になる場合も少なくない。
例えば、最難関と言われる弁護士資格を得ても就職出来ないものもいる。
その理由は単に、需要がなかっただけである。
つまり、資格云々の前に、まずは需要の予測の方が余程大切なのだ。
難しい資格=高級(安泰)などは20世紀の話である。
目的地が初めから決められていた20世紀とは違い、21世紀の基本は目的地は自分で決める時代になった。
しかし、20世紀の教育を受けたものが直面する最初の難関でもある。
確固たる目標がないままで難しい資格取得だけに走るエネルギーがあるなら、まだ正規職の公務員になった方が簡単な上に就職後のリスクはない。
下手をしたら、売れない弁護士より給料は多いくらいだ。
何よりも、受験費用すらかからない。
目的地(自己実現の場所)とは?
あなたは何故、このブログを読んでいるのだろうか?
大半は簡単に言えば、「ゆっくりとした生活」を送りたいと思っているだろう。
本気で金を稼ぎたいなら、用務員になったところで、たかが知れている。
今更、もっと金になる仕事先がある事を説明するまでもない。
その中で用務員を選択したという事は、漠然ながらお金以上に何かを欲しているからだ。
しかし、自分の内面を知るのは難しい。
以外と自分が本当に欲しているものを知る事は、自分自身でも気が付いていないのだ。
では、代弁してあなたが知りたい本当に欲しているものとは、
「自分の時間」
である。
社会構造を知る必要性
その昔、金持ち父さん貧乏父さん
この本は日系アメリカ人の著者(ロバート・キヨサキ氏)がアメリカのルールで財をなす方法を書いた本である。
なので、そのまま日本の状況を考慮しないで読んでしまうと、単なる「不動産投資詐欺の指南書」と感じてしまうことも多かったようだ。
実際、この本を盾に悪質なアパート経営詐欺も未だにあるようだ。
話は戻るが、この本が伝えたいと考える本質とは、社会構造である。
そこが理解できれば、実際に日本国内で今起こっている、真面目に働いてきて年金がもらえたとしても、最後に 老後破産する実情も見えて来る。
20世紀の時代、普通に正社員として就職すれば、後は自分の頭で考えなくても生きていける時代だった。
それを「エスカレーター」と呼び、ゆりかごから墓場までとか言う言葉も生まれた。
よいエスカレーターに乗るための条件として、高学歴化に拍車がかかり、今の年寄りもまた、その流れで生きてきた。
だが、その年寄りの破綻が始まったのは時代の構造の変化が始まっただけである。
まずはその認識を、改めて知って頂きたい。
それがまず、あなたが幸せになるための最初の一歩と今断言できる。
そして、正しい道にあなたが進む事を願う。
編集後記
資格マニアは多い。
とは言いつつ、私もその昔は意味もなく資格取得していた。
理由は親父達に「免許(資格)は無駄にならん」の言葉だった。
その言葉が陳腐化したのも一昔前。
だが、未だに資格取得は花盛りだ。
資格を取る(学歴を含む)事自体は否定しないし、良いとも思う。
そこにもう一つ足すものは、自分の最終目的に必要か吟味する事だろう。