ビルメン必見!用務員になったら嬉しい誤算で給料だけが突然エリートになっちゃったワケ


ビルメン(設備管理員)と学校の用務員の仕事には、多少ながら共通部分があります。

どちらも、施設の管理の仕事である点です。

また、学校用務員の業務の方はビルメンと比較した場合、無駄資格でも就ける仕事は学校用務員です。

言わば、ビルメンのダウングレード版の仕事ではありますが、収入面で言えば正規職員の用務員だと、勤続20年の学校用務員の平均所得は、約600万円と言われています。

場合によって、職種の変更や管理職に昇進した場合、某関西地方の自治体のように年収が1000万円の職員も存在していた時期もあった事は確かです。

参考:年収1000万円超えの用務員は存在するのか?

給与削減等で年々厳しくなっていますが、いずれにしてもビルメンの平均給料に比較し高収入なのは、やはり正規職員の学校用務員なのです。

これは世の中のサラリーマン全てに言えますが、仕事の能力と収入は比例しません。


また、採用方法も同一労働同一賃金と変化する中、学校用務員の会計年度職員としての採用も始まり、公務員への転職がよりしやすい環境へと変化しています。

そこで今回は用務員に転職した元ビルメンの例に、ビルメンから用務員への転職した際の事例を紹介したいと思います。

尚、話の中身は実在の現職をモデルにしているため、多少話を変えて説明しています。



ビルメンテナンスの世界

ビルメンテナンスの世界の給料の相場は一般平均よりも安い事が知られ、平均年収300万円前後と言われています。

決して多くない収入ですが、ビルメンの仕事にはそれなりのメリットもあり、退職者数も多い反面、新規に入る人も多い業界です。

職場によって状況は違いますが、一般的なビルメン職場に配属された場合の状況をまとめると、以下のようなものです。
  • マッタリ職場、休みが多い
  • 仕事中にも資格取得の勉強ができる
  • 顧客を含め、コミュニケーションを多く必要としない

これらの点については、人と関わりたくない人や自分の時間を確保したい人にとっては、他の仕事と比べれば大きなメリットと思われていますが、実際のところ配属現場によっては対人関係のトラブルも少なくありません。

また、ビルメン職種は資格を取得しなければ給料は上がる事もない事が一つの難点でもあります。


一方、元ビルメンから用務員(正規職員)になった方に言わせれば、用務員の対人関係はビルメンテナンスと比較にならない程より少なく、これほど居心地が良い職場はビルメンでも無いと思ったそうです。

また、資格取得は基本的には必要が無い上、ただ勤務年数が増えれば昇給するので、人生においての焦りは無くなったそうです。





用務員の世界

基本的に、ビルメン職場から学校用務員の仕事に応募する人の多くは、最初から各種資格(ビルメンテナンス関係)を保有してきるため、採用されやすい傾向にあります。

用務員の仕事に対しての世間のイメージに、”誰でも出来る雑務員”と言うイメージが定着しているため、設備管理系の資格わ全く保有しない応募者が大半なのが現状です。

しかしながら、学校の整備を担当する用務員の仕事は、現実的には設備管理員の仕事と変わらないので、そうしたことから採用側としては、元ビルメンを採用するメリットは大きいのです。

一般的には不人気な用務員の仕事のため、不良職員も多く採用されます。

職場で飲酒して帰宅中に飲酒運転で逮捕されたり、学校の備品を中古ショップで換金して免職になったりとする事例が多いのもそのためです。

そのようなイメージが先行してしまい、未だに用務員になる事が恥ずかしく思う人もかなり多く良い人材が集まらない中、用務員の試験に応募してくる現職や元ビルメンは、学校にとっては救世主なのです。



もし、ビルメンが用務員に転職したら?

前述のように、用務員の質は平均して低い状況にあります。

実は本来なら、業務上で様々な資格を必要とする場面は学校にも多く存在しますが、その大半は業者依頼で行います。

そんな中に、元ビルメンがやってくると、学校内の用務員業務の状況は一変します。

まず用務員の職場では、電気工事士2種ですら重要な有資格者になります。

校内の電気設備は自家用なので認定電気工事従事者以上の資格は必要ですが、そもそも用務員に電気工事士の有資格者が殆どのいないのが現状です。

また、無資格電気工事をする用務員も多く、時にはそれが原因で、校内でボヤ騒ぎすらあります。

そう言ったことから、電気工事士の資格を持った用務員が学校に来ると、学校としては有難い存在になります。




管理する施設の概要

用務員が管理する校舎の設備は基本的に、
  • 電気系
  • 消防設備
  • 警備関連
  • 水道設備
と、概ねビルメンの仕事と同じですが、その仕事内容は、業者対応の連絡係的なものが主体となります。

ビルメンの人に言わせれば、用務員の仕事とは独立系のマッタリ系の職場に近いそうです。

そのため、ビルメンから用務員へ転職した場合、設備関連については、そのまま応用が効き、新しく覚える事と言えば学校の校務に関することのみになります。



初任給は嬉しい誤算?

正規の用務員になると言う事は、地方公務員として採用されます。

採用案内のパンフレットにある初任給の表示は、高卒の場合だと15~18万円前後です。

しかしながら、その額はあくまでも何の経験もない18歳の初任給です。

多くの自治体では採用時、学歴や職歴を換算し直し初任給が決定するので、実は同期であっても年齢が違えば初任給が違う事は普通です。

例えば高卒で30歳、職歴10年位になれば、初任給(基本給)は、およそ22万円前後にはなると思います。

その場合、扶養家族がいてアパート住まいなら、その他の手当を入れると、初任給は約30万円前後になるでしょう。

実際に聞いた話で、「公務員になると今の給料より下がるから辞退した」という人もいます。

しかし実際には、表示された初任給で採用されるのは新卒だけで、既卒者で職歴がある場合はそれは正確な初任給ではありません。

これは職歴のある人が公務員に転職した時に経験する嬉しい誤算の一つです。

その後はエスカレーター式に昇給し、役職がなくとも、毎年6〜8千円は上がります。

もちろん、ボーナスは本俸に連動するので、年収ベースで言えば、毎年20万円程度アップしていきます。


学校の仕事は慣れれば単調

基本的に学校行事の流れは毎年大きくは変化しません。

そのため、初任時の一年間は多少は右往左往するものですが、翌年からは同じパターンを繰り返しなので、一度慣れると退職まで、ほぼ同じパターンを繰り返し続けることになります。

一度パターンがつかめば、先回りして業務を行えますから、計画的に業務を行えるようになれば、長期休暇も取れやすくなります。

最初の一年目は大変ですが、翌年からは自分の技能をアレンジしながら、様々な事が出来るようになります。

そう言った意味では、学校用務員の仕事とは、とてもクリエイティブな仕事とも言えます。


待機時間と休暇

学校用務員の仕事では授業時間の関係上、待機時間が多くなります。

細切れの隙間時間ではありますが、かなり多くの時間があります。

そのような待機時間を利用すれば、資格試験の勉強も可能です。

また、前述のように休暇は取りやすいので、資格試験や講習が平日でも問題がないく受講も可能です。

スキルアップと言う点では、学校用務員の職場環境は、実はとても適したものと言えます。



ビルメンテナンスから公務員への転職

もし、あなたがビルメンテナンスの仕事をされ、転職を考え中ならば、その選択肢の一つとして学校用務員をお勧めます。

つまり、正規の学校用務員の職員として公務員として採用されることを目指すと言う意味です。

近年、学校用務員の採用の殆どが非正規採用です。

しかし、自治体によっては、学校用務員の正規採用を行ってる所も少なからずあります。

学校用務員の募集が出ると大勢の人が応募し、とてつもない競争倍率のはなりますが、前述の受験者層のため、学生の頃に中間の成績の人なら、普通に受かる程度の試験です。

また、学校用務員ではありませんが、下水処理場や清掃工場の技術職としての採用は比較的に多く募集がされています。

近年は社会人採用枠(経験者採用)もあるので、それらも同時に考えると良いと思います。

ビルメンテナンスの職種の方なら、電気工事士、または電気主任技術者のような資格を保有している場合もあると思いますから、専門職試験の電気(高卒程度)なら多少勉強しとけば難は無いと思います。

ただ、公務員として採用される場合、必ず受験しないといけないのが教養試験です。

この教養試験の攻略方法は、実は至って簡単なのですが、何故か実践する人が少ないので、勝手に世間では難関だと言われています。


教養試験の攻略方法

あまりにも芸がないので信じられないと思いますが、以下の通りです。


  • 判断推理
  • 数的処理
  • 新聞を読む

これだけ勉強したら、公務員の採用試験は十分です。

理由としては上記の問題の出題ウエイトが多く、また苦手とする受験者が大半だからです。

つまり、多くの人が苦手とするものを攻略すれば、単純に自然に勝ち残ります。


会計年度職員採用

また今後、学校用務員としての採用については会計年度職員へと移行しつつあります。

会計年度職員とは民間企業でいう地域限定社員のようなもので、職種ごと年度単位での雇用形態です。

そのため、希望する職種での採用なので、一般的な公務員の採用者のように希望部署に行けないことは基本的にありません。

有給、慶弔休暇などについても正規職員に準じたり、ボーナスについても同様に近い待遇へと改善されつつあります。

詳しい今後の状況についてはまだ不明な点もありますが、人手不足にともない改善されつつあります。

採用方法としては面接のみの場合が多いですが、今後は応募者が増加した場合には正規職員の採用と同様な筆記試験も行わられる可能性もあります。











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